船釣りでは専用アイテムの使用が前提

ロッド&リールの基礎知識

特性と操作法をしっかり予習

つりー編集部 2016.05.19
ロッドは2タイプ、リールは3タイプ
船で使用するロッドとリール組み合わせ

ロッド(竿)


大から小まで実に多彩な魚を狙える船釣りだけに、船釣り用の竿にはターゲットごとの専用設計が施されており、「この1本でなんでも釣れる」という竿はありません。また、使用するオモリの号数が陸からの釣りと比べて重いことから、堤防用の竿を転用することも事実上は無理。釣り物に応じた専用竿を使うことが前提となっています。

1.ベイト
ベイト
船下へ仕掛けを落とす釣りではフレキシブルにラインを出し入れできるベイトタックルが適し、浅場の小型タックルから深場を狙う電動タックルまで広く使われています。


2.スピニング
スピニング
横方向に少し投げるシロギス釣りや、非常に軽いオモリを使用する一つテンヤなどでは投入性能に優れたスピンニングタックルが中心。また、ルアーフィッシングでも多用されます。

リール


竿に組み合わせるリールは以下に挙げた3タイプが主なもの。それぞれの特徴と操作法をしっかりと把握しておきましょう。

1.両軸リール(ベイトリール)
巻き上げ力があり、ちょっとしたライン操作にもフレキシブルに対応できる特徴があります。
両軸リール(ベイトリール)

2.電動リール
道糸の出し入れをモーター駆動によって行うリールで、巻き上げスピードを調節できるほか、船べりでのストップ、仕掛けのシャクリ、タイマー式の巻き上げなど様々な自動機能が備わっています。かつては深場釣り用の大型モデルが中心でしたが、近年は小型化が進み、その用途を広げつつあります。
電動リール

3.スピニングリール
投入性能に優れ、トラブルも少ないのが特徴。シロギスなど浅場の小物釣りでは1号前後のPEラインを150mほど巻いておけばよいでしょう。
スピニングリール


道糸(リールに巻く糸)


仕掛けを海中の狙ったタナへ届けるための道糸は、「シャクリマダイ」や「エビスズキ」など一部の伝統的な釣法を除いて、ほぼPEラインが主流となっています。耐久性に優れ、強度があって伸びが少ないという特性からあらゆる釣り物に使われ、シロギスやカワハギなどの小物釣りに0.8~1.5号、アジやマダイ、ヤリイカなど幅広い釣りに対応する3~5号、深場釣りや大物釣りで8~10号以上と、その号数も豊富にラインナップされています。PEライン
船釣り用PEラインには、1mごとのピッチマーキングと10mごとの色分けが施され、自分の仕掛けが水深何mにあるかひと目でわかる仕組みになっています。したがって、仕掛けを交換するときもPEの道糸は切らないのがセオリー。投げ釣り用、エギング用と様々なジャンルに向けた製品が市販されていますが、船釣り用に購入する際はマーキングの施された専用品を選ぶこと。やや値の張るアイテムですが、一回巻いておけば長い期間使用することができます。釣行後はサッと水洗いして陰干しするのもお忘れなく!
ライター紹介
ロッド&リールの基礎知識

つりー編集部(協力:海悠出版)

この記事は書籍『見てわかる!はじめての船釣り』を元に再編集・構成されたものです。出版元の海悠出版様のご協力のもと、掲載しております。

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