アコウダイ
日本固有種。体色は一様に橙色だが、成魚では墨と称される不定形、不定位置の黒斑(墨付き)を有する個体がある。目窩下縁に2棘(涙骨と第3眼下骨の下縁)を有し、背鰭13棘。尾鰭の後縁はややくぼむ。大型は80cm、7kg以上。腹膜は黒い。卵胎生で春先に常棲域よりもやや浅みに集結し仔魚を産出する。
「分類がややこしい高級魚」
関東の深海シーンでは現在も「銚子以南で釣れるのがアコウダイ、以北で釣れるのはメヌケ」の表現が使用されるが、標準和名「メヌケ」と言う魚は存在しない。
![アコウダイとバラメヌケ](https://tsuree.jp/img/fish_top/info/54_b.jpg)
国内に棲息する標準和名に「メヌケ」の3文字を持つ魚はバラメヌケ、ヒレグロメヌケ、アラメヌケ、サンコウメヌケ(俗称ベニアコウ)、アラスカメヌケ、クロメヌケ(俗称アオゾイ)など。
また、アコウダイを含むこれらの魚は「釣り上げると体内のガスが膨張して眼球が突出。デメキンの如き外観となる事から「目抜け」。総称としてのメヌケ(類)と表現するケースもある。
![アコウダイの兜煮](https://tsuree.jp/img/fish_top/info/54_a.jpg)
(以下、テル岡本氏解説)
銚子周辺で確認した「メヌケ」と呼ばれる個体は(同乗者釣果も含め)全て眼窩下縁に2棘を有す標準和名「アコウダイ」。
茨城県鹿島沖300m前後と同県平潟沖水深500m前後では本種と標準和名バラメヌケ(眼窩下縁無棘)の混棲が確認されたが、平潟沖200~300mの「小メヌケ」はアコウダイがメイン。「銚子以北がメヌケ」は、学術的には殆ど「間違い」である。但し、同属のウスメバルがそうであるように、同一魚種でも釣場により「別物」と認識せざるを得ない味覚差(脂肪の乗り)が生じるのは紛れもない事実。より脂の乗りが良い親潮海域の本種(をメインとした複数種)を「メヌケ」と称して黒潮海域の個体と区別したのなら、それはそれで「正解」とすべきだ。
アコウダイ以外の「メヌケ」と称される魚
①バラメヌケ
Sebastes baramenuke
分布:銚子以北~南千島
アコウダイ若魚と酷似するが、頭部背面に3条の暗色横帯、主鰓蓋骨に暗色斑を有す。眼窩下縁は無棘。背鰭は13棘。40cm程の小型種とされるが、茨城県の鹿島沖、平潟沖では60cm級を複数確認済み。
②ホウズキ
Hozukius emblemarius
分布:岩手県以南~九州
背鰭12棘、眼窩下縁に3棘、眼窩上後縁に数棘を有す。尾鰭の後縁はくぼまない。アコウダイよりも体色の紅が強く、釣り上げた直後、紅白の縞模様が出る個体も。白目部分が赤い。若魚はアコウダイ釣りにしばしばまじるが、成魚はやや深みに生息する傾向。
海面に浮かんだ際はアコウダイよりも鮮やかな紅色。この点から本種成魚を「紅アコウ若魚」と勘違いするケースもあるようだ。成魚はアコウに比べて体表がザラ付く印象で、主鰓蓋骨の棘も大きい。
関西地区ではアコウダイよりも数が多いとされる。
③アラメヌケ
Sebastes melanostictus
「汚いアコウが釣れた」は、たいてい本種。体背側に黒褐色斑と斑点、頭背面に3条の暗色横帯を有する。眼窩下縁に3~7棘。東京湾口、相模湾、南紀白浜沖でも個体確認。
研究により08年に学名がSebastes aleutianusから、Sebastes melanostictusに変更された。「アラメヌケ」の名がSebastes aleutianusの英名「Rough Eye Rockfish」の和訳「粗い眼の根魚」に基づく事から変更も検討されたが、混乱を防ぐ為に見送られた。
④ヒレグロメヌケ
Sebastes borealis
国内では1970年に岩手沖で初採集~新種報告。国内種としては最若&最大級のメヌケ。水深400~500mに棲み、アコウダイ釣りで混獲。シーズン1~2尾ながら相模湾からも十数kgが報告される。
07年、ベーリング海のタラトロール漁で漁獲された体長112cm、体重27kgは耳石調査により100歳以上と判定されたが、同海域では過去これ以上の大物も確認されている。
背鰭13棘。背面に不明瞭な暗色斑を有する。背鰭、腹鰭、臀鰭、尾鰭の後縁が黒く、眼窩下縁は無棘。
⑤アラスカメヌケ
Sebastes alutus
宮城県以北の水深150~300mに分布。40cm程度の小型種。下顎は上顎より前方に突出し、先端に小突起を有す。ベーリング海産は北大西洋産の近似種タイセイヨウアカウオ、オキアカウオと共に「アカウオ」の名で流通する。
※東北では「紅アコウ」ことオオサガ(&サンコウメヌケ)を「荒神メヌケ」と称すが、詳細は「ベニアコウ」項を参照の事。
「分類がややこしい高級魚」
関東の深海シーンでは現在も「銚子以南で釣れるのがアコウダイ、以北で釣れるのはメヌケ」の表現が使用されるが、標準和名「メヌケ」と言う魚は存在しない。
![アコウダイとバラメヌケ](https://tsuree.jp/img/fish_top/info/54_b.jpg)
国内に棲息する標準和名に「メヌケ」の3文字を持つ魚はバラメヌケ、ヒレグロメヌケ、アラメヌケ、サンコウメヌケ(俗称ベニアコウ)、アラスカメヌケ、クロメヌケ(俗称アオゾイ)など。
また、アコウダイを含むこれらの魚は「釣り上げると体内のガスが膨張して眼球が突出。デメキンの如き外観となる事から「目抜け」。総称としてのメヌケ(類)と表現するケースもある。
![アコウダイの兜煮](https://tsuree.jp/img/fish_top/info/54_a.jpg)
(以下、テル岡本氏解説)
銚子周辺で確認した「メヌケ」と呼ばれる個体は(同乗者釣果も含め)全て眼窩下縁に2棘を有す標準和名「アコウダイ」。
茨城県鹿島沖300m前後と同県平潟沖水深500m前後では本種と標準和名バラメヌケ(眼窩下縁無棘)の混棲が確認されたが、平潟沖200~300mの「小メヌケ」はアコウダイがメイン。「銚子以北がメヌケ」は、学術的には殆ど「間違い」である。但し、同属のウスメバルがそうであるように、同一魚種でも釣場により「別物」と認識せざるを得ない味覚差(脂肪の乗り)が生じるのは紛れもない事実。より脂の乗りが良い親潮海域の本種(をメインとした複数種)を「メヌケ」と称して黒潮海域の個体と区別したのなら、それはそれで「正解」とすべきだ。
アコウダイ以外の「メヌケ」と称される魚
①バラメヌケ
Sebastes baramenuke
分布:銚子以北~南千島
アコウダイ若魚と酷似するが、頭部背面に3条の暗色横帯、主鰓蓋骨に暗色斑を有す。眼窩下縁は無棘。背鰭は13棘。40cm程の小型種とされるが、茨城県の鹿島沖、平潟沖では60cm級を複数確認済み。
②ホウズキ
Hozukius emblemarius
分布:岩手県以南~九州
背鰭12棘、眼窩下縁に3棘、眼窩上後縁に数棘を有す。尾鰭の後縁はくぼまない。アコウダイよりも体色の紅が強く、釣り上げた直後、紅白の縞模様が出る個体も。白目部分が赤い。若魚はアコウダイ釣りにしばしばまじるが、成魚はやや深みに生息する傾向。
海面に浮かんだ際はアコウダイよりも鮮やかな紅色。この点から本種成魚を「紅アコウ若魚」と勘違いするケースもあるようだ。成魚はアコウに比べて体表がザラ付く印象で、主鰓蓋骨の棘も大きい。
関西地区ではアコウダイよりも数が多いとされる。
③アラメヌケ
Sebastes melanostictus
「汚いアコウが釣れた」は、たいてい本種。体背側に黒褐色斑と斑点、頭背面に3条の暗色横帯を有する。眼窩下縁に3~7棘。東京湾口、相模湾、南紀白浜沖でも個体確認。
研究により08年に学名がSebastes aleutianusから、Sebastes melanostictusに変更された。「アラメヌケ」の名がSebastes aleutianusの英名「Rough Eye Rockfish」の和訳「粗い眼の根魚」に基づく事から変更も検討されたが、混乱を防ぐ為に見送られた。
④ヒレグロメヌケ
Sebastes borealis
国内では1970年に岩手沖で初採集~新種報告。国内種としては最若&最大級のメヌケ。水深400~500mに棲み、アコウダイ釣りで混獲。シーズン1~2尾ながら相模湾からも十数kgが報告される。
07年、ベーリング海のタラトロール漁で漁獲された体長112cm、体重27kgは耳石調査により100歳以上と判定されたが、同海域では過去これ以上の大物も確認されている。
背鰭13棘。背面に不明瞭な暗色斑を有する。背鰭、腹鰭、臀鰭、尾鰭の後縁が黒く、眼窩下縁は無棘。
⑤アラスカメヌケ
Sebastes alutus
宮城県以北の水深150~300mに分布。40cm程度の小型種。下顎は上顎より前方に突出し、先端に小突起を有す。ベーリング海産は北大西洋産の近似種タイセイヨウアカウオ、オキアカウオと共に「アカウオ」の名で流通する。
※東北では「紅アコウ」ことオオサガ(&サンコウメヌケ)を「荒神メヌケ」と称すが、詳細は「ベニアコウ」項を参照の事。
<主な釣り方>
■エサ釣り(胴つき)
■ルアー(ジギング)
■ルアー(ジギング)
アコウダイの釣果写真
アコウダイの次はこちらも↓
50音順
![アイナメ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/22.jpg?07)
アイナメ
![アオハタ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/41.jpg?07)
アオハタ
![アオリイカ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/28.jpg?07)
アオリイカ
![アカハタ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/43.jpg?07)
アカハタ
![アカムツ(ノドグロ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/53.jpg?07)
アカムツ(ノドグロ)
![アコウダイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/54.jpg?07)
アコウダイ
![アジ(マアジ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/1.jpg?07)
アジ(マアジ)
![アブラボウズ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/58.jpg?07)
アブラボウズ
![アマダイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/32.jpg?07)
アマダイ
![アヤメカサゴ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/49.jpg?07)
アヤメカサゴ
![アラ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/55.jpg?07)
アラ
![イサキ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/10.jpg?07)
イサキ
![イシダイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/26.jpg?07)
イシダイ
![イシモチ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/37.jpg?07)
イシモチ
![ウスメバル(オキメバル)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/39.jpg?07)
ウスメバル(オキメバル)
![オオモンハタ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/40.jpg?07)
オオモンハタ
![オニカサゴ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/11.jpg?07)
オニカサゴ
![カサゴ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/6.jpg?07)
カサゴ
![カツオ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/20.jpg?07)
カツオ
![カレイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/30.jpg?07)
カレイ
![カワハギ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/7.jpg?07)
カワハギ
![カンパチ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/18.jpg?07)
カンパチ
![キジハタ(アコウ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/23.jpg?07)
キジハタ(アコウ)
![キハダマグロ(キメジ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/50.jpg?07)
キハダマグロ(キメジ)
![キンメダイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/52.jpg?07)
キンメダイ
![クロダイ(チヌ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/15.jpg?07)
クロダイ(チヌ)
![クロマグロ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/19.jpg?07)
クロマグロ
![クロムツ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/46.jpg?07)
クロムツ
![ケンサキイカ(マルイカ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/4.jpg?07)
ケンサキイカ(マルイカ)
![コウイカ(スミイカ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/29.jpg?07)
コウイカ(スミイカ)
![サバ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/31.jpg?07)
サバ
![サワラ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/48.jpg?07)
サワラ
![シイラ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/21.jpg?07)
シイラ
![シマアジ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/44.jpg?07)
シマアジ
![ショウサイフグ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/14.jpg?07)
ショウサイフグ
![シロギス](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/13.jpg?07)
シロギス
![スズキ(シーバス)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/12.jpg?07)
スズキ(シーバス)
![スルメイカ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/51.jpg?07)
スルメイカ
![タチウオ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/9.jpg?07)
タチウオ
![ハガツオ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/47.jpg?07)
ハガツオ
![ハナダイ(チダイ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/25.jpg?07)
ハナダイ(チダイ)
![ハマダイ(オナガ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/42.jpg?07)
ハマダイ(オナガ)
![ヒラマサ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/17.jpg?07)
ヒラマサ
![ヒラメ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/8.jpg?07)
ヒラメ
![ヒレナガカンパチ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/45.jpg?07)
ヒレナガカンパチ
![ブリ(ワラサ、ハマチ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/16.jpg?07)
ブリ(ワラサ、ハマチ)
![ベニアコウ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/56.jpg?07)
ベニアコウ
![ホウボウ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/35.jpg?07)
ホウボウ
![マゴチ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/33.jpg?07)
マゴチ
![マダイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/2.jpg?07)
マダイ
![マダコ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/34.jpg?07)
マダコ
![マダラ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/57.jpg?07)
マダラ
![マハタ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/24.jpg?07)
マハタ
![メジナ(グレ)](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/36.jpg?07)
メジナ(グレ)
![メダイ](https://tsuree.jp/img/fish_top/top/38.jpg?07)
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![魚図鑑](https://tsuree.jp/img/side/side_fish_pc_43.png)
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